留学形態(Sponsored or not): 私費
勤務先(Previous job): 介護業界向けコンサルティング
職歴(# of years at job): 新卒は監査法人系コンサルティングファームで3年、その後前職に転職し4年
職種(Function): コンサルタント
大学名(Graduated university): 東京大学
大学時代専攻(Major): 比較文学比較芸術
GPA: 学部から明示されず
TOEFL:107 (R30/L28/S22/W27)
GMAT (旧バージョン):740 (V41/Q49)
海外経験(International experience):学部時代にイギリス・ウォーリック大学 英文学部に1年間交換留学
Why MBA
前職で学んだことを踏まえて「病院(/高齢者施設)の経営に携わりたい」という長期的な目標ができ、それを叶えるためにビジネスの基礎知識・ヘルスケアの専門知識・リーダーシップを体系的にバランスよく学べる環境に身を置きたいと考えた。
また、それらを学んだ上で実際に病院経営の職に就く道筋を得るためにもMBAが役立つと考えた。「病院経営をやりたいのならすぐ病院に転職すれば?」と言われることもあったが、内部から昇進するには時間がかかりすぎ、かつ現状維持的思考が強くなりすぎる可能性がある(自分が病院経営をやりたいのは新しい価値を創造したいからであって現状維持をしたいからではない)。内部昇進ルートではなく、医療が分かる経営のプロとして外部から転じるルートの方が望ましいと考え、そのルート上にあるポジション(例:ヘルスケア・病院経営の知見を持つコンサルタント、ヘルスケア事業会社のリーダー職など)に就くためにMBA新卒の肩書が役立つと考えた。
米国のMBAを選んだのはヘルスケア制度が日本と大いに異なり、逆に全く新しい視点が得られると考えたため。理想のヘルスケア制度は世界中どこを探しても存在しないが、敢えて日本以外のことを学べば日本のヘルスケアを良くするヒントが得られるのではないかと考えた。
Why Fuqua
1.エッセイに書いたWhy / Why Fuqua you discussed in your essays
エッセイでWhy Fuquaは明確に問われていないが、HSM (Health Sector Management)という非常に体系的でインテンシブなコースが用意されていることは自分にとって最大の魅力であり、エッセイの中で触れた。Health Care Clubが主催するHealth Care Conferenceにも言及した。
(Why Fuquaの趣旨ではないが、Fuquaに対して自分ができる貢献として、前職における介護系スタートアップ企業の支援経験を活かしたアントレ系のプログラムへの参画や、趣味のダンスを活かしたクラブ活動への参画も言及した)
2.エッセイに書かなかったWhy / Why Fuqua you didn’t discuss in your essays
ヘルスケアに関しては書かなかった(書く場所がなかった)理由がたくさんある。HSMをとる学生の数が非常に多く(1学年420人くらいのうち100人以上はとっている)、友達・先輩・教授達とヘルスケアに関する活発な議論ができると期待した。Duke Health(大学病院を中心とする大規模な医療ネットワーク)とのaffiliationを通じた各種experiential learningも魅力的だった。最終的に複数の合格校の中から進学先を選ぶ際に、いかにヘルスケアの観点で充実した学びが得られるかを重視し、Fuquaを選ぶに至った。
他の理由としてはcollaborativeな校風であること、internationalや女性が多い環境であること、生活費が安いこと(私費なので)、気候が良いこと(子供を帯同するにあたって外でたくさん遊ばせたいので)。
3.合格後に気が付いた魅力 / Anything about Fuqua you have found appealing after your enrollment
- 学期の始まりが早いこと。1,2年生揃っての秋学期スタートが9月初週であるのに対して、8月の1か月間は1年生だけを対象に夏学期が存在する。夏学期では「チームや組織を上手く機能させるにはどうしたらよいか」「就活関連のリソースをどのように使えばよいか」など秋学期以降の基礎となる内容を集中的に学ぶ。更に留学生(主にEnglish as a second languageの人)向けには7月にBCC(Business, Communication & Culture)というアメリカの大学の学習環境にadjustするための2週間のプログラムがある。異国からやってきて環境に馴染もうとしている留学生たちがここでものすごく結束して心の友になる。このBCC+夏学期というスタートダッシュはMBAライフにとって非常に重要だと感じた。個人的に、何の前触れもなく9月からいきなり学校に放り込まれ、フルスロットルで授業と就活が始まっていては耐えられなかったと感じる。その分渡航は早くなる傾向があるが(自分は6月下旬に出国)、準備の期間がしっかり用意されていて本当によかったと感じている。
- この代の日本人MBAは自分1人だけで、上の代(1つ上も2つ上も3人ずつ)を見てもあまり多くないが、逆に日本人同士で群れすぎないからよい。友達とは必ず英語で話さないといけないから、ちゃんと人の輪に交われば否が応でも英語が上達する。
- Collaborativeな校風で人と人との距離感が近いのは確かだが、必要以上に暑苦しくない。1人でいたいときのスペースは確保できるし、個人の用事をお互いに尊重しながら遊んだりする。自分にとってはこのバランス感覚がちょうどいい。
- 2年生が(主に就活などにおいて)1年生の面倒をものすごくよく見てくれる。2年生の主体性とボランティア精神には本当に脱帽で、自分も来年はコミュニティにgive backしたいと自然に思うようになった。
- 日本人アラムナイにも非常に良くして頂いている。定期的にメンタリングして下さったり、就活の相談に乗って下さったり…
受験プロセス / Application history
2022年9月 長男出産の1か月前、産休に入って時間ができたタイミングで「この先のキャリアどうしようかな」と漠然と考えていたところ、夫(英語できない)が唐突に「海外に住んでみたい」と言い出す。何を言っているんだと面食らったものの、夫さえ嫌でなければ、学部時代に交換留学の経験もあるし、家族を帯同して海外という選択肢も実はありだと気づく。海外MBAは自分の将来のキャリアにとってプラスになるかもしれないとぼんやり考え始めるが、一方で身の丈に合わない挑戦はしたくない性格であるため、まずは自分が海外MBAに行くに値する人間かどうかを確かめることにした。志望校云々を考える前にまずは自分の現在の能力値を測るテストから着手すべく、おもむろに英語学習やTOEFL・GMATの教材収集を開始。
2022年10月 長男出産。授乳の合間に英語の本を読んだりHarvard Business Review Podcastを聞いたり単語の勉強をしたりする。
2023年1月 GMATの問題集を解き始める。
2023年4月 長男を保育園に入れ、育休明けで職場復帰するが、ものすごく緩い職場のためそこまで無理せず勉強を続けられた。(※子育てを見越して敢えて緩い仕事を選んでいたが、反面仕事を通じた成長をほとんど実感できず。このフラストレーションが海外MBAに行ってキャリアをジャンプアップさせたいモチベーションにも繋がる)
2023年5月 初めてGMATを受験するが、自宅受験の環境で全く集中できず大失敗(確か500点台)しスコアキャンセル。
2023年6月 気合を入れなおしてGMATを会場受験し740点獲得。少なくともテストスコア的にはどこに出しても恥ずかしくないと判断し、どこかしらの海外MBAに行こうと本格的に決意する。
2023年7月 テスト系を先に終わらせるべくTOEFLの勉強に着手しつつ、MBA各校の説明会シーズンが訪れたので色々な説明会になんとなく出たり、ポツポツ在校生にコーヒーチャットの依頼をしたりする。
2023年11月 初めてのTOEFLで107点獲得、これ以上上げるための努力をするより志望校のことを考えた方がよいと判断しテスト対策終了。
2024年1月 メインカウンセラー契約。4月くらいまでかけて人生のストーリーの棚卸や志望校調査を行い、大まかなキャリアの方向性(病院経営を長期目標にする)や、米国内のランキングでtop20くらいを目指そうということを決める。
2024年5月 フルブライト出願に合わせてCV・エッセイ・推薦状をこの時点で一通り作る必要に迫られる。全然洗練されていなかったがWhy MBA, Why US, career goalなどの考えを何とかまとめ始めるのは良い練習になった。ちなみにフルブライトは落ち、その後も断続的に様々な日本の財団の奨学金に応募するが書類で落ちまくる。
2024年6月 ヘルスケア、生活費、校風などの観点からR1志望校をKellogg, Tuck, Ross, UCLA, Fuquaの5校、R2志望校をYale, Haas, Owenの3校に絞る。R1志望校のエッセイ・推薦状作成スケジュールを9月分まで日割りで作成し、ひたすら書き上げてメインカウンセラー+セカオピのサブカウンセラーに添削(両方とも真っ赤になって返ってくる)してもらう。並行して在校生とのコーヒーチャットも行いエッセイなどのアドバイスを得る。
2024年9月 Kellogg, Tuck, Ross, UCLA, Fuqua出願完了。すぐにインタビュー向けカウンセラーを契約し、想定問答集の作成などに着手する。TuckはR1の中でも早期に出してインタビューが確約される枠を利用していたので、9/26にはTuckのインタビューがあり急ピッチで準備する。
2024年10月 10/12,13にFuquaのadmissionのJessicaが東京を訪れ、説明会とコーヒーチャットを開催していたので参加。「出願したからインタビュー呼んでね??」と念を送る。10/27にRoss、10/29にKelloggとインタビュー実施。
2024年11月 11/9にFuqua、11/14にUCLAとインタビュー実施。Invitationはいつ来るか全く分からず、特にUCLAは遅かったのでとても不安になった。インタビュー終了後はR2志望校のエッセイ対策もぼんやりと始める。
2024年12月 12/4にRossから最初の合格連絡。12/11にKellogg、12/12にFuqua、12/13にUCLAから合格連絡を受ける。Tuckはwaitlist(理由には心当たりあり、事務面でのやらかし)。これだけの選択肢があれば十分すぎるのでR2は出さずに受験終了。あとは進学校の選択や日本の財団の奨学金への応募に移る。
2025年1月 ヘルスケアの学び、想定生活費と大学からの奨学金などを考慮し、Fuquaのオファーを受諾。また、日本の財団の奨学金には懲りずに応募を続けていたが、ここまで全て書類選考に落ちていたところ1/25にCWAJから唐突にインタビューの連絡を受ける。
2025年2月 合格者向けイベント”Blue Devil Weekend”でDurhamを弾丸訪問し、初めてキャンパスを訪問。現地の住まいに先約を入れたり、子供を入れる幼稚園を見学したりする。
2025年3月 3/9にCWAJのインタビューをzoomで受けるが、MBAのアドミッションインタビューと全く質問の毛色が異なり、しどろもどろで爆死。かと思いきや3/15に最終選考通過の連絡を受ける。何が評価されたのか全く分からないが、詳しく知りたい方はご連絡ください。
2025年5月 米国大使館のビザ面接の予約が取れなくなるが、この時点で既にビザ発行まで全て終わっていたので幸いノーダメージ。
2025年6月 6/25に夫・長男と共に出国。
受験対策 / Your approaches and know-hows to each application item
1. TOEFL
公式問題集と公式webの練習問題を地味に何週もする。Speakingは何度も録音して練習するなどするが結局あまりスコア伸びず。
2.GMAT
2種類の問題集を地味に何週もする。取り組んだのが2年以上前なのであまり覚えていない…
3.エッセイ / Essay
(出願した5校全てについて書くと長くなるので、ここではFuquaのessayについてのみ書きます)
今思えば全体的に全く内容が洗練されていなくて全く受験生の皆様の参考にならないが、自分には介護業界での経験や病院経営への関心などのユニークネスや明確なキャリアの志向性があることが分かっていたので、career goalを問うshort essayではその差別化要素を埋もれないようにしっかり書くことを心掛けた。
25 random thingsの中にも、なぜそのニッチな領域に関心を持つようになったのかというストーリーを混ぜた。また、なぜ東大に行ったのか、なぜ比較文学比較芸術を専攻したのか、なぜイギリスに留学したのか、なぜ新卒でコンサルに入ったのか、といったいくつかの転換点(一見無秩序に見える)について、背景のストーリーを納得がいくようにつなぎ合わせて書き上げた。
Fuquaに対する3つの貢献については、今考えるとあまり的を射ていないものも含まれているが、「在校生と話してこのようなことを聞いたので〇〇にチャレンジしてみたい」のように、在校生としっかりコンタクトをとったことを強調した。
3-1. 推薦状 / Letter of Recommendation
エッセイは内容面が大変だったのに対して、推薦状はロジ管理が大変だった。5校に同時出願するにあたって推薦状の要件を比較したところ、推薦人の人数要件が違うのはもちろんのこと、設問が同じでも字数制限が違ったり、学校によっては追加設問があったりする差異に気づく。推薦状を書く人の手間は最短で済ませたいので、誰に何の設問を何字想定で書いてもらうかという作戦を綿密に立てて実行する。同じ設問で字数制限の差がある場合は長いバージョンを最初に作ってそこから枝葉を落として短いバージョンを作ることを推薦人と合意。実際に推薦状を提出するときも色々と手間がかかる。しくじり例があるので詳しく知りたい方はご連絡ください。
4.インタビュー / Interview
Behavioral questionへの答えを用意することが非常にしんどかった。受験時の仕事は子育てに適した緩さだった反面、チームワークも挑戦もtangibleな成果もフィードバックも、何もかもほとんどない環境だった。大学時代や新卒時の仕事に遡れば多少のエピソードはあるが、直近の仕事に基づくと「自分には何ができるのか?」「何の価値をもたらせるのか?」という質問に答える材料がほぼ皆無だった。フレーミングの問題ではなくそもそも自分には何もないと絶望して病む。それでも何とか話を捻りだして盛り、みすぼらしい現実との差異に胃をキリキリさせていた。
内容が出来上がったあとの練習は、インタビューカウンセラーとのmock、受験生仲間とのmock、自分で自分の動画を撮って見返す練習を重ねる。
Fuquaのインタビュアーは日本在住の40代のアラムナイでzoom実施。概ね想定問答通りだったが、”what do you think is the definition of leadership?”といった思想を問う質問があったのが印象的だった。Q&Aにもしっかりと時間を割いてくださった。自分の場合はKellogg, Tuck, UCLAは2年生によるインタビュー、Rossは直近の卒業生によるインタビューだった。
最後に / Message to applicant
お読みいただきありがとうございます。このご時世で海外MBA、特に米国にチャレンジされる方は、一時に比べて本当に稀有だと思います。この環境下で敢えて米国MBAで学んだ方は、必ずや将来日本の宝になると思います。頑張ってください。
あと、来るまでは大変ですが(来ても大変ですが)、シンプルにめちゃめちゃ楽しいです。出国前に日本人アラムナイに「今からDurhamで2年間過ごせるなんて本当にうらやましい」と言われた意味が、入学後によくわかってきました。
もしFuquaが第一志望でなかったとしても、
・他の学校の受験プロセスとの比較
・大学からの奨学金獲得および金額のネゴシエーション
・日本の財団からの奨学金への応募(特にCWAJ)
・家族(子どもあり)帯同の私費
・ヘルスケア業界(特に病院/高齢者施設)
などについて知りたい/話したい方はぜひご連絡ください。私も最終的に行かなかった学校の在校生の方にもとても良くしてもらったので、同じようにしたいと思っています。Fuqua Japanサイトのメールアドレスまでご連絡お待ちしています。