職歴 | 営業 |
海外経験 | 米国トレーニー(18ヶ月)、海外出張多数(米国、香港、東南アジア) |
出身学部 | 生物学(学部、大学院) |
社費/私費 | 社費 |
Why MBA?
- 会 社ではIT関連の営業部署に所属。入社以来、海外IT製品の輸入・国内でのマーケティング、シリコンバレーでのベンチャー投資業務などを担当して来た。こ の間、先輩や同僚からは営業としての仕事のクオリティを見せつけられ、高い基準を持つことができたことは大きかった。一方で、近年関わるプロジェクトで は、事業会社の売却、新たな投資先の開拓といった、自分の経験値の少ない事業投資案件が増えており、クロスボーダーM&A+PMIの実行、投資先 の経営のために、集中的にゼネラルマネジメントを叩き込む必要があることを痛感した。
- 特に、受験直前に関わった東南アジア某国の現地IT企業との提携に関わる案件の失敗を通じて、従来の米国とのビジネスと違った難しさを実感。diverseな環境に身をおき、国際ビジネスのセンスを強化することが必須と感じた。
- 単純に面白そう。世界各国から集まって来たクラスメートとオンオフを問わず切磋琢磨し、自分の人間力をストレッチしてみたいと考えた。
Why Fuqua?
- 前 述の通り、経営に関する知識を幅広く学びたいと思っていたので、coreが充実しており、全方位的にgeneral managementを学べるFuquaのプログラムは理想的だった。また、ITの新規事業開発という文脈では、marketingは常に重要で、 Fuquaがこの分野のトップスクールであることも決め手となった。
- 近年のグローバルへの積極的な投資、高いinternational student比率含めFuquaのグローバルフォーカスはinternational business acumenを強化したいという自分の目標に合致。
- 主 観的なものだが、MBA上位校の中ではFuquaは人の良さが際立っていた。ビジネスパーソンはsmartなだけでなく、人としてhumbleであること が重要と考える自分にはFuquaの先輩方との会話は心地よかった。学校がsuburban areaにあることも影響しているのだろうか。先輩方との交流を通じてFuquaの志望度は更に高まった。
受験プロセス
2014 年からの社費留学のためには2012年中にTOEFL 100点超えした上で人事部に申請する必要があったことから2012年9月からTOEFLの勉強に着手。予備校の力もあり気合いでなんとか2012年中に (100)突破。そこからの数ヶ月は長期の海外出張が重なり、中だるみしたが、2013年7月に目標の(105)+を達成。GMATは9月に最低ライン (680)+クリア。ギリギリで1st roundへの出願が可能となった。1st。roundでFuquaを含む志望度の高い米国上位校3校から合格を頂き、実質受験終了。
TOEFL…目標スコア(105)+達成まで8回受験
2012 年10月初回受験(81)。2012年12月の3回目受験で(102)まで上昇。そこまではよかったが、その後2013年1月〜3月までは海外出張でかな りの時間を東南アジアで過ごしており、ほぼ無勉強。中だるみしたことには後悔がある。2013年5月からTOEFL受験を再開。2013年5月〜6月に4 回連続で(103)-(104)を記録するなど胃がきりきりする日が続いたが、7回目、8回目で(105)+を連続して突破。
予備校はLINGO LLC,(林先生) Affinity英語学院(個別指導・野口先生)を利用。
GMAT…目標スコア(680)+達成まで2回受験
2013 年8月に初回受験(640)。9月の2回目で(680)+を達成。さらに高得点を目指し、受験継続するかやや迷いがあったが、カウンセラーのBryanと 相談した結果、比較的高齢アプリカントであったこともあり、エッセイ、インタビューで差別化するべくGMATを終了。
予備校はAffinity英語学院、Affiance、AGOS、YESを活用。
受験対策
TOEFL
(総論)
- 必要なのは単語力、文法力、速読力だと思う。この3つの基礎力を高めることで、純ドメでもトップスクールの最低ラインといわれる(105)以上は十分に得点可能と思う。自分はLingo LLCの教材と以下、単語帳5冊で対策。
- 「TOEFL iBT® 頻出英単語1700」
- 「CD付 改訂新版 TOEFL® TEST 必須英単語5600」
- 「テーマ別英単語 ACADEMIC [初級]」
- 「テーマ別英単語 ACADEMIC [中級] 01 人文・社会科学編」
- 「テーマ別英単語 ACADEMIC [中級] 02 自然科学編」
- SとWは特殊なテクニックが求められると思い、予備校を積極的に活用。
- SはE4TGに2ヶ月通い、非帰国子女の自分でも常に22以上を確保できるようになった。
- WはLingoで基本的なテンプレを覚えた後、Affinity英語学院の野口先生の個別指導を受け、細かい点を修正することで、29点か30点で安定した。
- 結局26-29をさまよい、満点をとれず。いまいち手応えと点数が一致していなかったため、実は一番悩んだパート。
- 最後まで有効打は発見できなかったが、今思うとやはり速読力と最後のsummary問題への対応が十分でなかったのだろう。summary問題は配点が高いので、なぜこの回答になるのかなど突っ込んだ分析が練習時点で必要だった。
(各論:Listening)
- Lingo LLCで基本的なメモの取り方を学んだ後、前述の単語集5冊に付属しているCDを活用し繰り返しシャドーイング、また朝、夕方の通勤時間にCDを必ず聞くと行ったことを繰り返した結果、スコアは27以上で安定するようになった。
- 海外経験が短いと難関なパートであると思うが、R, S, Wを安定させて、Lがブレークするのを待つのがいいと思う。
(各論:Speaking)
- 従来20-23をうろうろしていたが高得点を取るためには24+が必要と考え、E4TGに通った。
- ここでのメソッドに加え、発音などのデリバリーも若干直して頂き、スコアは22ないしは23で安定するようになった。しかし結局24は取れず。ここは非帰国子女の限界と割り切った。(勿論、実際には非帰国子女でも24+を取っている人は多くいます。)
(各論:Writing)
- ベースとして業務で毎日英文メールを書いていたため、英文を書くことには抵抗がなかった。
- [independent]: Lingoの講座に出て基本的なテンプレートを学んだ。適当な性格が功を奏したのか、どんな質問がきてもある程度アドリブでストーリーを構築できた。ネタ としては、大学時代の研究生活が多かった。(単語も難しく、点が稼げると勝手に思っていた。)
- 文章の構成だが、諸説あるものの自分の場 合、冗長な構成を嫌い、極力コピペをせずに400 words越えを目指した。[結論]+[理由1 具体例1]+[理由2 具体例2]+ [反対意見を出してあえてrefuteする]+[結論]の構成。詳細はLingoで教えてもらえます。あとは、終了前5分間単語、文法ミス見直しの時間を 取るようにした。これにより、得点が安定した。
- [integrated]: リスニングで聞いた内容をできるだけ盛り込むことが重要。リーディングの内容を書いてもほとんど点数には反映されないようだ。具体的にはLingoでのテ ンプレートに加えて、Affinity野口先生の個別講座で弱点を修正して頂いたところ満点が出るようになり、Wは29か30で安定する得点源となった。
GMAT
(総論)
- 多くの受験生にとっては、独学より予備校を活用した方が早いと思われる。TOEFLと異なり、日本人向けに書かれたよい参考書はあまりなさそうだ
- 予 備校としてはAGOS, YES, Affinity英語学院、Affiance(Qのみ)を併用。もう少し絞れたかもしれないが、受験当時は各予備校の特徴がわからず、仕方なかったと思 う。AGOSのGW夏期集中講座で中山先生よりVの概要を教えてもらい、その後はAffinity/YESで応用力を付けることができた。 AffianceでQのブラッシュアップはもとより、貴重な受験生ネットワークを築くことができた。
(スコアが伸びた要因分析)
- 理系院卒でありQにあまり時間をかけず、Vに集中できた。
- Affinity英語学院の野口先生と打ち合わせし、Vの時間配分を決めていた。
- 特にSCではOGやPrep、Manhattanを解き、「なぜ間違ったのか」をエクセルを使い整理・分析した。自分でも分析ができない問題は野口先生の個別指導で徹底的につぶすというしつこい勉強がよかったと思う。
- 試験2週間前からGMAT PrepやManhattan GMATを解きまくりGMAT脳にすることを心がけた。
- Q終了後にブドウ糖タブレット2-3粒とユンケルを飲み、脳のエネルギー切れを回避。
(各論:SC)
- YES の吉井先生は好きだが、昨今のGMATでは細かい文法・語法を重視するYESの解法だけで解けない問題も増えており、文の構造から極力解いていく解法も有 効と感じた。その点、Affinity英語学院 野口先生のメソッドではロジカルに選択肢間の文構造を比較しながら回答できるようになる。当方が理系出身 だったせいか野口先生とは相性が良かった。(片想い?)
(各論:CR)
- Affinity英語学院のテキストでパターンを一通り学んだ後は、OGやPrepでパターンを最初は意識し、後に意識しないでも解けるレベルまで練習することが必要。
- 一方で、パターン化できない問題も高得点レンジでは特に多く、これは気合いで文章を読むしかない。文章が理解できれば回答できる。
(各論:RC)
- 当初は読解力をつけるしかないと思っていたが、これもAffinity英語学院の講座に出て、ようやくGMAT特有の引っ掛け選択肢を見抜く方法や濃淡をつけて読む方法がわかり、2回目のGMATでは恐らく得点源になってくれたと思う。
- 本番では4問のRC設問のうち、全問解くのか、何問目は捨てるのかなどの戦略を事前に決めていった。当方は○○○×で最終設問のみ「捨てる」戦略。
(各論:IR)
- OGの問題を解いたくらいだが、7点、4点もあり、安定せず。このセクションについてはあまり言えることはないが、まだあまり重要視されていないようなので、まずは簡単そうな問題のみ確実に解いて、1点とか2点を回避すればいいのではないか。
(各論:Q)
- 周 囲を見る限り、理系および国立文系であれば、1−2ヶ月の対策で恐らく49までは取れると思う。受験で数学を使わなかった文系の方はそれ以上準備期間をみ た方がいいかもしれない。どちらの場合でも、50, 51になってくると一般的に言われるほど簡単ではないので、高得点を目指す場合には入念に準備する必要がある。Qに自信がついてくると、Vも安定した気分 で望めるというメリットもある。
- 教材としてはマスアカでベースを作り、Affianceの土佐先生 の講座にQのみ1ヶ月通った。(その時期は海外出張が多く、Vが受講できなかったための土佐先生の特別対応であり、通常はQとVの両方を受講する必要があ る点は補足させてください。)土佐先生の講座で、鶴亀算や格子算といった方程式を使わずに解く方法を復習してからはスピードがついたと思う。
(各論:AWA)
- Affinity英語学院の1日AWA講座と5回分の添削講座に出ただけだったが、2回とも5.5で安定した。
エッセイ
(総論)
- Why MBAやWhy nowなどの基本的な質問については春くらいからゆっくりと考え始めるといいと思う。こればっかりは付け焼き刃は効かない。
- 7月のAGOS夏祭りを皮切りに学校説明会が立て続けに開催されるため、各校の雰囲気をつかむとともに、いろいろな学生、卒業生と知り合いになって連絡が取れるようにしておくと後で大変役に立つ。
- エッ セイは重要だが、トップスクールではスコアも重要なことには変わりはないので、各校毎の特殊なエッセイ課題はTOEFL/GMATスコアがある程度出てか ら集中して取り組むべきだと思う。もちろん、deadlineの1-2ヶ月前までにスコアが出ない場合には並行して取り組むしかない。
- エッセイカウンセラーはfirst roundではBryan Shih、second roundではEdにお世話になった。少しタイプは違うが、2人ともクライアントの意向を最大限に尊重してくれるすばらしいカウンセラーであったと思う。
(Fuquaエッセイ課題)
- “Why Fuqua”
- や はり自分にはFuquaがあっていたのか、他校と比べてもすんなりと書けた。家族や友人・同僚になぜFuquaに行きたいのか説明しろという設問だが、他 校と同様の体裁でWhy Fuquaを書いて特に問題はなかった。内容としては、Fuquaの人・カルチャーへの共感、取りたい授業、貢献分野などを書いた。Web等のリサーチだ けでは、アドミッションを納得させるレベルのフィット感を伝えるのは困難と考え、先輩や卒業生とのディスカッションから得られた自分オリジナルのWhy Fuquaをできるだけ構築するように心がけた。Skypeで会話をさせて頂いた先輩の名前もエッセイ中に盛り込んだ。
- (なお、2014-15年度のエッセイ課題は一部変更になっていますのでご注意ください)
- “25 Random thing”
- 実 家が小さな自転車屋を営んでおりチャリが趣味、大学にもチャリで通ったこと、学生時代に立ち上げたインターネット関連事業がハッカーからの襲撃に合い解散 に追い込まれた経験など、それなりにユニークで自分らしさが出ている経験をピックアップする作業は面白く、楽しみながら書けた。
- 振 り返ると、Fuquaのエッセイは最もcomfortableに書けたと思うし、applicationをsubmitする瞬間の納得度はFuquaが一 番高かった。当方とフィットしていたのだと思う。MBA受験とは、スコアメイクがクローズアップされがちだが、スコアメイクの過程も含めて自分という人間 をよく知り、フィットのある学校を探すプロセスなのだと思う。逆に言うと、受験初期から自分の行きたい学校をあまり絞らず、少しでも興味のある学校は受け てみた方がいいと思う。意外とフィットがあり、志望度があがるかもしれないし、ある学校でフィットがないことを確認できたとしてもそれはそれで本当に フィットがある学校のタイプについて気づきがあるという意味がある。
面接
- 幸いにして受験した6校全てとインタビューをすることができた。(うち1校はアプリカント全員を面接する学校)
- 合 格するような人たちはインタビューもみっちり練習してくるのが当たり前のようで、Edのインタビュートレーニングなどでは周囲のレベルの高さに驚いた。英 語力に自信がない人ほど予備校のグループトレーニングなどに早めに参加し、周囲から刺激を受けた方がいい。同時にWhy MBAやWhy this school、Accomplishmentなど基本的な質問はどのように聞かれても反射的に答えられるように練習するといい。
- 当方は Edのインタビュートレーニングを1校あたり最低1回は取った上で、数をこなしたかったので奈良市在住のMatthew Aldridge氏に各校2-3回のペースでレッスンをお願いした。その他、Affiance同期とのサンマルクカフェでの特訓、英語が喋れない妻の前で も毎晩何度も練習した。繰り返してくるとそれなりにしゃべれるようになるし、不思議なことに練習していない設問にもそれなりの回答ができるようになる。
- Matthew にも指摘されたが、特にネイティブスピーカーとの面接時には、頑張って早口で話そうとせず、ポーズをきちんと取り正確に内容を伝えるようにした方が良さそ うだ。特に練習してほぼ暗記している部分は、(自分を含めて)英語にあまり自信がないと早口で話そうとしがちだが、伝わりづらく逆効果だった。
最後に
- 留 学準備は一人では完結せず、家族・会社の同僚・予備校の先生・友人など様々な人にサポートを頂くものです。煮詰まってくると忘れがちですが、周囲の人のサ ポートに感謝し、時には自分もサポート側に回るくらいの余裕があると最終的に自分の結果もついてくるのではないのでしょうか。当 方の場合には、キャンパスビジットや面接、GMATの受験等で何回も有給休暇を頂き、仕事上かなり迷惑をかけてしまいましたが、上司、同僚が率先して当方 の業務をカバーしてくれました。社費ということもあるのですが、本当に周囲に恵まれており、当方の合格はこういったサポートがなければ到底実現しなかった ものです。これだけ周囲に迷惑をかけながら、かつこの年齢になって実施する留学なので必死で頑張らなければと思っているところです。
- ス コアメイクについては、とにかく早め早めに目標スコアを達成するようにプランニングすることです。もちろんMBA受験においてはフィットを示すことは極め て重要であり、スコアが低くても受かっている人はいますが、現実問題として米国の上位校ではTOEFL (105)+/GMAT (680)+が一つの基準になっていると感じています。インドはもとより中国、韓国の受験生が非常に高い得点を取ってくることも関係していると思います。早めに準備しておけば、万が一予定通りスコアが出なくても、プランB、Cと柔軟に対応可能です。また、早めにスコアメイクが完了できれば学校研究に多くの時間を割くことができ、フィットのある学校を見つけ、合格の確度を高めることができます。一 方で矛盾するようですが、万が一理想的なスコアが出なくても最後まで粘って合格を勝ち取っている友人もいます。Fuquaもそうですが、その学校に行きた いという気持ちを持ち続け、最後まで適切な方法でアピールを続ける人を評価してくれる学校もあります。スコアが低かろうが現状で何ができるのかを考え、最 後まで諦めないこと。これに尽きると思います。
- 今Language Institute(Fuquaのinternational student向けサマースクール)が1週間終わってこの体験記を書いておりますが、世界各国からタレントが集まって来ており、よく練られたプログラム内 容と相まって大変刺激的な毎日を過ごしています。Fuquaに来てよかったと心底感じています。受験期間中は様々なことが起こり、全てが順調に行くことは 稀と思いますが、初心を忘れず最後まで走り抜けてください。きっと結果はついてくると思います。皆様にFuquaでお会いできるのを楽しみにしています。