渡米に向けて
合格後は渡米に向けて沢山の準備が必要となります。特にR2以降の場合には出国迄の時間も限られますので、できることは早め早めに処理していくことが大切です。また、米国での初期セットアップはなかなか思い通りには進まないことを覚悟して臨みましょう。担当者次第で言われることが異なるケースも多々あります。「一発で思い通りに手続きを済ませられることはまずない」くらいの感覚ですので、前広に粘り強く取り組みましょう。
ビザの取得
ビザの取得は大きく2段階で①大学へのI-20発行申請、②米国大使館へのビザ発行申請となります。一般的に学生本人のビザはF1、配偶者および子供はF2という種類になります。
大学のビザオフィスDuke Visa Service (DVS)の負荷平準化のため、出願ラウンドに応じて書類手続きの締め切り日が異なりますが、以下、Early Round合格の場合のビザ発給迄の進捗の一例です。(こちらは最速くらいのケースです。6-7月ごろの渡航に間に合えばOKです。)
’25 Early Action | ’24 Round 2 | |
Fuquaに書類一式提出 | 3月14日 | 5月18日 |
Fuqua→DVSへの書類転送通知 | 3月27日 | 5月24日 |
I-20発行 | 3月31日 | 6月13日 |
米国大使館での面接 | 4月11日 | 6月17日 |
ビザ付きパスポートの郵送返却 | 4月14日 | 6月21日 |
①大学へのI-20発行申請
合格後しばらくするとFuquaからビザ手続きに関する案内が来ますので、そちらに従って手続きを進めることになります。最終的にはパスポートに張り付けられるF1ビザの取得が目標となりますが、ビザ本体と同じくらい大切な書類がI-20であり、ビザ取得後も入出国の際に常に携帯することとなります。
基本的には全てオンラインでの手続きとなります。Fuquaからの案内に従い、DVSへアプリケーションを提出します。Supporting Documentとして、学費・生活費等を充分に賄うことができることを証明する財政証明の提出が求められます。企業派遣の方は会社からSponsorship Letter等を発行してもらいます。私費の方は銀行の残高証明(英文)を取得する必要があります。また、家族帯同の方は家族分のI-20も発行してもらう必要あり、戸籍謄本およびそのOfficial Translation(翻訳者による証書付き)が必要です。書類の提出は全てPDFとなり原本の提出は不要でした。
アプリケーションはまずFuquaで処理されたのち、DVSで処理されます。無事、DVSで書類が処理されるとI-20が発給され、Web上でダウンロードできるようになります。
②米国大使館へのビザ発行申請
米国大使館への最初の手続きはDS-160というオンライン申請になります。DS-160の入力フォームの使い勝手があまりよくないため、入力自体に手間取る方も多いようです。オンライン申請が済むと大使館での面接となりますが、5月頃は混むようですのでできるだけ早めに予約しましょう。面接時にパスポートの原本は預けることとなりますが、数日後にビザスタンプが張り付けられて郵送返却されます。
補足1: 日本人の場合にはInternational Student向けのMBA前プログラムBusiness, Communication and Culture (BCC)への参加をRequiredとされる方が殆どだと思います。BCCは例年7月10日前後から開始し、F1ビザはその1か月前から有効となります。(最早でBCCの1か月前から入国が可能となる。)
補足2: 一旦渡米した後に米国外に出る場合には、DVSよりI-20にTravel Signatureを取得する必要があります。Travel Signature無しで出国した場合には、ビザが無効となり再入国できなくなってしまうため要注意です。
予防接種
ノースカロライナ州法にて、フルタイムの学生はある一定のワクチンを接種する事が義務付けられています。該当するワクチンが一覧となった接種履歴の証書フォームを大学のWeb siteよりダウンロードし、同フォームに医師に記入およびサインしてもらうことになります。トラベルクリニック等に母子手帳などご自身の接種履歴を持って相談すると、追加接種が必要なワクチンの特定および書類作成を行ってもらえます。複数回接種が必要なワクチンは時間がかかりますので、早めに受け始めましょう。
なお、特定の国への渡航・居住歴がある場合には結核の検査結果の提出が求められます。一方、米国外での検査結果は認められないため、渡米後の猶予期間内に検査を受けることとなります。こちらは学内で8月中頃に検査日が数日設けられ、Student Insuranceにて受けることができますので、学校側からのメール案内に従いましょう。
霞ヶ関ビル診療所
〒100-6003 東京都千代田区霞が関3-2-5
03-3581-6031
日比谷クリニック
〒100-0006 東京都千代田区有楽町1-7-1 有楽町電気ビル南館3階
03-3215-1105
フライトの予約
ローリー・ダーラム空港(RDU)が最終目的地になりますが、日本からの直行便はありません。直行便のある大都市(シカゴ・デトロイト・ダラスなど)で米国内便に乗り換えることになります。米国では海外から入国した最初の空港で入国審査および手荷物検査が行われますので、乗り継ぎにかなり時間がかかります。乗り継ぎ時間に余裕を持つことが重要です。また、I-20とパスポートを手荷物にすることを絶対に忘れないでください!
RDUからホテルorアパートに移動する際にはUberやLyftが便利です。RDUでは預け入れ手荷物を受取り場から徒歩で2,3分のタクシー乗り場近くに、Uber等のピックアップ区域があります。
レンタカー
MBA生が多く住む9th Streetを選んだ場合にはクラスメイトに乗せてもらう等にて車無しで生活することも可能ですが、それ以外の場合にはほぼ車は必須となります。車の購入には手続き上、しばらく時間を要するため渡米当初に車を利用したい場合にはレンタカーを借りることになります。ダーラムの街中で借りてもいいのですが、意外と日本語サイトから空港レンタルの方が安い場合もあります。難点は返却に空港まで行かなければならないところでしょうか。
運転免許証
運転免許証の取り扱いについてはやや複雑で解釈も難しいため、以下参考情報としてご自身でもDMV (Division of Motor Vehicles)等にて情報確認を行ってください。North Carolina州では国際免許を認めていないため、国際免許では運転できません。他方、日本の運転免許証は(当初)有効であるため、国際免許証はそれ自体の効力はありませんが日本の免許証の翻訳として持参すると安心です。渡米後3カ月以内にはNorth Carolina州の免許証取得することが求められます。
日本の運転免許証
2年間の米国滞在中に自動車免許の有効期間が過ぎてしまう方は、A)期間前更新をしておく、B)一時帰国時に更新する、C)帰国後パスポートを持参して日本に居なかったことを証明し、更新する、D)帰国後、米国の免許を日本の免許に書き換える、などになります。制度が変わることもありますので、地元の免許センターに確認することをお勧めします。
保険の加入
疾病・傷害保険
Duke大学では留学生にBlue Cross Blue Shieldの提供する医療保険への加入を義務付けています。 留学生の家族も追加費用で加入が可能です。同保険は8月1日から付保開始となるため、7月のBCC期間中などについては別途旅行保険など各個人にて保険手配が必要となります。
歯科保険
上記の学生保険のオプションとして歯科保険に加入することも可能ですが、一般に米国での治療は予約も取りにくく高くつきます。日本でできる治療は済ませておくことをおすすめします。
各種賠償責任保険
日本で言うところの火災保険や賠償責任保険については、アメリカで個別に加入することもできますし(アパート等で提携のものがある場合があったり、自動車保険とセットで安くなったりもする)、 留学生保険という形で日本で加入してくることもできます。 海外旅行保険では長期の滞在についてカバーされていないことがありますので代理店などと相談の上選択ください。
アンブレラ保険
訴訟社会のアメリカでは各種賠償責任が想定外に大きくなってしまう不安が付きまといます。 そこで一時保険(上記の賠償責任保険や自動車保険)の保険金を越える部分について一定額まで保障する保険(傘のように全体をカバーすることから『アンブレラ保険』と呼ばれます)に加入することになります。 特に自動車保険は州ごとに定められた最低金額しか保証されず、万一加害事故を起こしてしまった場合に支払いが非常に高額になる恐れがあります。また無保険ドライバーに事故を起こされた場合に備えて入っておくのも安心です。弁護士費用をカバーするものもあります。アンブレラ保険はアメリカで加入することもできますし、日本で加入してくることもできます。 いずれの場合も、一次保険とアンブレラ保険の間に無保険ゾーンが生じないように注意することが必要です。
引越手続き
日本通運やクロネコヤマトなどの業者を利用して、引越の手続きを行うことになると思います。船便の場合は、到着まで3ヶ月ほどかかる場合もありますので、当面の生活に最低限必要なものは持参する必要があります。郵便局の国際スピード郵便(EMS)を利用することもできますが、アパートでは入居前に手紙を含む郵便物を受け取ってもらえない可能性もありますので、発送のタイミングにはご注意ください。
住居の情報収集・予約
単身で留学の場合にはルームシェアされている方もとても多いです。ルームシェアの場合には自分で部屋を決めて後からルームメイトを募集するケースと、誰かがルームメイトを募集している枠に申し込むケースがあります。後者の中でも1年生と2年生のルームシェアの場合には、家具既に揃っているため初期セットアップがスムーズなケースもあるようです。
家族帯同の場合にはMBA生に人気の9th Street近辺以外にもChapel hill寄りのアパートが日本人留学生に人気です。ダーラムは日本人が少ない印象を持たれますが、Duke LLM生が毎年いることに加え、ポスドクでDukeに来ている家庭も意外と多く、配偶者や家族が日本人の友達を作りやすいアパートもあります。留学生は入れ替わりが多いため、最近の状況は在校生に聞いてみましょう。
Blue Devil Weekendにて現地を見て絞り込むのも良いですし、アパート連絡してZoom内見して決めるもの良いと思います。近年は電子契約が普及したため、渡航前に契約を済ませてしまう学生が多いです。希望の間取りや物件配置は運とタイミング次第ですので、良いと思った物件は早めに抑えてしまうことをお勧めします。詳細は住居関連のページをご確認ください。