Overview

Overview

FuquaのDaytime MBAのカリキュラム構成は、以下のようになっています。尚、外国人留学生で英語をフルタイムで使用する大学・職務経験がない場合、1年目のSummer termの前にBusiness, Communications, and Cultureという2週間の準備プログラムを受講することが求められます。Fuquaは1ターム6週間で年4ターム+夏季授業があり、各授業は1回2時間15分で週2回開かれます。水曜日に授業は基本的にありませんが(一部の選択科目を除く)、その分就活含む様々なイベントが開催されます。

Fuquaの必修授業では、夏季にリーダーシップや組織論、Entrepreneurship、Technologyを幅広く学んだ後、Fall 1では統計・経済学・会計と計数的な能力を高め、その二つを土台としてファイナンス・戦略・マーケティング・オペレーションを学ぶ流れとなります。この所謂General Management的な授業構成に加えて、Fuqua特有のものがManagement Communicationです。これはプレゼンテーションについて学ぶもので、スライドの構成から、ジェスチャーの作り方、アイコンタクトの取り方、更には聞き手が興味をもつためのコンテンツの特徴まで、実演を通じて学ぶことができます。Fall 2の戦略の授業と連携し、与えられた企業の戦略策定をチームで行い、その結果をManagement Communicationの授業で発表する、という授業間の連携もとられています。この授業があるからこそ、Fuquaの学生はSpring1・2のFuqua Client Consulting Practicum(実際に企業にコンサルティングを行うexperiential learning)やその後の夏のインターンにおいて、クオリティの高いアウトプットを提供でき、高い評価を得ています。

選択授業においては、定評のあるMarketing(2020年ではUS NewsにおいてMarketing分野で全米4位)に加え、Strategy・Finance・Accounting・Operationといった主要科目だけでなく、Decision Science・Entrepreneurship・Leadershipといったより専門性の高い領域、更にはHealth Care・Energy・Social Impactといった特定の産業分野に特化した授業まで、合計100以上の授業が提供されています。尚、選択授業の例については本ページ末尾をご覧ください。

 

Concentration・Certificate

Fuquaでは以下12 種類のconcentrationsと3種類のcertificateの中から最大2つまで取得することが可能です。Academic Excellence in Financeのcertificate以外は、Concentration・Certificateともに基本的には所定の授業の単位を取得することで付与されるもので、即ちこれらの分野においては特に充実した選択科目が提供されています。これらはレジュメに記載する等し、その分野における自身の経験を対外的にアピールすることができるものですが、それに加え、FuquaにおけるMSTeMのcertificateはSTEM(Science, Technology, Engineering, and Math)のdegreeと認められ、これを取得した場合、外国人学生は卒業後通常1年しか学生ビザで就業できないところを3年まで延長することが可能です。米国での就職を目指す外国人学生にとり、この価値は非常に大きく、Fuquaが世界全体から優秀な学生を引きつける一つの要因となっています。

 

Industryの強み

Fuquaでは伝統的にヘルスケア分野に強いことで有名であり、日本においても業界のリーダーを多数輩出しています。近年ではそれに加え、エネルギー分野でも全米屈指のプログラムとして評価を得ており、また、最近はSocial Impactの分野も拡充されています。ヘルスケア分野における詳細はこちら、エネルギー分野はこちらをご参照下さい。

 

Electiveの例

1. Strategy Implementation

NYSE上場企業にて取締役を務め、Duke Law schoolとMBA夫々で教えているJohn de Figueiredo教授による授業。企業戦略をそのデザインと実行の二つに分け、如何に美しい戦略を描けても、その実行を成功させなくては戦略の実現はならないことを学びます。具体的には、なかなか日本では議論さえ聞かない企業文化のマネジメントや、得てして動きの鈍くなる大企業がディスラプティブなイノベーションを作り出すための組織・報酬制度の設計、M&A後のPost Merger Integrationの進め方等、実務的にも非常に重要なテーマを扱います。授業は最先端の論文を読みコンセプトを理解したうえで、実際のケースを用いて議論を進めていきます。教授による鋭い指摘は議論の質を高め、事前に周到に準備されたホワイトボードの下書きは深い洞察のコメントで埋まっていき、毎回納得感の高いテイクアウェイを得ることができます。

2. Decision Models

MITの電気工学出身のDavid Brown教授による授業。決定木解析、モンテカルロシミュレーション、SolverによるOptimizationといったツールとしては基本的なものですが、それを用いてケース課題をモデリングしながら解いていくことで、不確実性を抱えた環境において最適な意思決定を行うための手法について習得します。この授業で習ったことがそのまま夏のインターンで活用できると評判で、多数の1年生がSpringタームに履修します。

3. Entrepreneurial Finance

McKinseyで働いた後MITでPhDを取得した新進気鋭のManuel Adelino教授による授業。基本的なCorporate Financeの理解が前提となりますが、Venture Capitalによる投資評価手法やトランザクションに落とし込むためのタームシートの作り方を学んだ上で、Start-upの事業計画を作成し、最終的にマネジメントの経歴や業界のマクロ観、事業の独自性等を踏まえ、最終的な意思決定まで、どのように落とし込むかを実践します。将来起業を考えている人にとっては特に有用な授業です。

4. Strategic Management of Human Assets & Organizational Change

米軍陸軍士官学校であるWest Pointを卒業、米軍勤務を経た後West Pointで教官としてLeadership developmentや組織論を教えた経歴を持つJoseph Leboeuf教授による授業。効果的なチームマネジメントの手法、長期的な目標達成のための組織作り、自分自身のリーダーシップの形成といった、抽象的な議論に留まりがちなテーマについて、実際のケースや多数のゲストスピーカーとのディスカッションを経ながら習得します。教授のリーダー育成に対する並々ならぬ熱意により、やる気に溢れた学生が集まり、授業でのディスカッションは非常にクオリティが高いと評判です。

5. Detecting Earnings Management

E&Yにて会計監査として働いた経験を持ち、2006年以降Fuquaで教鞭を取り、2014年には40歳以下のトップ40 professorsにも選ばれたBill Mayew教授による授業。財務諸表の中で経営陣が裁量を持つ項目について、どのようなモチベーションが経営陣に発生し、そしてどのような操作がルール上可能であるかを理解し、その分析手法を学ぶ授業。ファイナンスを使うどのようなポジションにおいても必須となるスキルを身に付けることができます。ケースを使ったディスカッションは非常にロジカルに進んでいき、毎回実務に使えるテイクアウェイが得られると評判です。

6. Strategy & Tactics of Pricing

WhartonにてMarketingのPh.Dを取得し、前職のPurdue大学のMBAにおいてBest Instructorとして選ばれたこともあるWilfred Amaldoss教授による授業。Cost-plus, Value-basedといった基本的な手法からSubscription modelやMixed Bundling等のより高度な手法まで、様々な価格付け手法について、各業界における使い分けの特徴・収益性を高めるための戦略について、学ぶ授業。ゲストスピーカーも充実しており、BCGやBain & Company、Wells Fargoといったリーディングカンパニーのマーケティング責任者が具体的なプロジェクトを披露し、授業での学びを実務に結び付ける工夫もされています。