Kota

Class of 2017(私費)

McKinsey & Company
Tokyo, JPN
(2018年5月時点)

Summer Internship:外資系コンサルティング会社、外資系製薬会社(マーケティング)

Before Duke:監査法人(公認会計士)

Undergraduate:東京大学 経済学部

卒業後は、マッキンゼー・アンド・カンパニーの東京オフィスにて働いています。「せっかくMBAでアメリカに来たのに、就職で自国に戻るのはもったいないのでは?」という声は学校内外でよく聞こえますが、私個人としては何かしらの形で日本経済・日本企業に対して貢献したいとの思いが軸にあり、就職で日本に戻ることは自然な決断でした。プロジェクトは業界・テーマともに多岐に渡り、これまで自動車・機械系メーカー・消費者製品のクライアントにおいて、セールス&マーケティング・オペレーション改善・財務モデリング等のプロジェクトに携わりました。

Fuquaでの学びにおいて特に素晴らしいと思っている点は、理論だけではなく経験を通じて理解ができるということです。極端な言い方をすると、MBAで学べる理論理屈は、本を読み漁ったり、オンラインのコースで学べたりするものを多分に含んでいます。それでも、MBAでの学びが単なる座学と異なるのは、学校という一つのコミュニティの多様な側面から、理論を実践したり、理論が通用しない局面に遭遇したりすることができるということだと考えています。ここでの経験とは、必ずしも後述するようなFCCP等のhands-on programに限らず、通常のクラスのteam assignment、Japan communityの運営、他国の学生とのrelationship作り等を含みます。そのように、MBA生活の一場面一場面が学びの場になるということが、非常に貴重な2年間だったなと今振り返って感じています。

特に私が印象に残っている出来事として、Japan Trekのオーガナイザーの一人として、他国の学生を計100人ほど(1年目25名、2年目75名)日本に連れてきて案内をする、という経験をしました。ここで私が直面したチャレンジというのが、案内相手の他国の学生ではなく、チームメンバーである他の日本人とのチームワークでした。ある一人の日本人同級生は、Fuquaでの外国人同級生すべてを含め、私が人生で出会った中で最も意見が合わない相手で、当初はほぼ全ての意思決定で衝突していました。しかしながら、「バックグラウンドの異なる相手と働く際には、open-mindedに先入観を持たずに対話を重ねることが重要である」との理解を、実際にオーガナイザー内でのチームワークを通じて実践する経験を重ね、最終的には信頼関係を築くに至りました。

この経験は、どうしても文字にすると「対話が重要」という月並みな括り方になってしまうのですが、その裏にある経験があるからこそ、私自身は今後バックグラウンドが異なるどんな人とも働けるという自信につながっています。このような経験が、数多く得られるということが、MBAの醍醐味なのではないかと思っています。

 

卒業してみて思うの良さ(今思うWhy Fuqua)

・Feedback culture: Fuquaに根付いているカルチャーの中でも、特に好きな部分です。team assignmentやcommunity managementで一緒に過ごした後にフィードバックをしあうことで、自分の知らなかった自分の強み・弱みを知り、より継続的に自分を高めることができます。まだ、自分から相手にフィードバックをするということは想像以上に大変で難しいものです。普段から相手をよく観察すること、伝えるときに相手に納得感を持ってもらうような話の持っていき方をすることなど、実社会でも活きるスキルを身につけることもできます。

・Managerial communication: プレゼン練習の場数を強制的に踏まされ、かつ率直なフィードバックを得るという経験は、Fuquaならではだったのではないかと確信しています。全くプレゼン経験のなかった私にとっては、その後の他の授業や現在の仕事においてもプレゼンの一つの型を身につける上で、非常に重要な要素でした。

・General management: 振り返って、やはり授業のレベルは非常に高かったと感じます。特に、組織論に関わるような以下の授業の受講は、私の将来の関心・方向性を考える上で、また現在の仕事の上でも、大きな示唆を与えてくれています。

・Managing human asset and organizational change:人事が組織においてどのように重要な役割を果たしているのか、それをいかにリーダーの立場からマネージするかを取り上げる

・Strategy implementation:頭では正しいとわかっている戦略を、実行できずに朽ちていった企業、逆に上手く実行に移した組織の実行フェーズに焦点を当て、リーダー・マネージャーとしていかに組織変革を主導するかを取り扱

 

今MBA受験をされている方へ

・準備の上での優先順位は、

学校(特にculture)の理解=学校関係者へのコンタクト・アピール>エッセイ>推薦状>TOEFL/GMATのスコア

です。これは鉄則です。

・出願ラウンドは、出願計画を立てる時点でちゃんと考える必要があります。

例えば、客観的な事実として、Fuquaにて3rd roundで合格する日本人は10年に1,2人という程度です。これは3rd roundは基本的にアメリカ人のbackground diversityを調整するための枠であり、internationalには門戸は開かれていない、というのが過去のadmission officerの弁です。いずれにせよ、もし迷われている場合には、早めにadmission officerに具体的にご自身の状況を伝えた上で相談することが得策です(generalな聞き方をした場合、「あなたが準備できたときがベストのタイミングよ」のような、当たり前の答えしか返ってきませんので)。