Fuqua School of Business

Fuqua School of Business (フュークア)

FuquaにおけるMBA課程では2年制のDaytime MBAに加え、2020年より1年制のAccelerated Daytime MBAが加わりました。FuquaのMBAプログラムは世界的に高い評価を得ており、米国内においてはトップ10、全世界においてはトップ20の常連です。また、2014年にはBloomberg BusinessweekよりNo.1と評価されています。

1学年の人数は400名程度と中規模であり、Class of 2022では女性比率が46%、International比率が38%、米国におけるMinority (African AmericanやAsian American, Hispanic American等自身をminorityと分類する人)の割合が38%と、多様性に富んだクラスプロファイルを持ちます。入学後70名程度のセクションに分かれ、更に5-6人のConsequential Leadership (C-Lead)というチームが作られますが、チーム内平均2人は米国以外の国籍を持つ人が占めます。GMATの80%レンジは660~740と、比較的トップ校の中では裾野が広いですが、それは翻って学校の求める人物像へのフィットを重視する姿勢とも受け取れます。

IQ・EQ・DQ

2020年現在のDeanであるBill Boulding氏は、Fuquaが理想とするリーダーシップ像として、IQ (Intelligence Quotient)、EQ (Emotional Intelligence)、そしてDQ (Decency Quotient)の3つを兼ね備えた人物と掲げています。IQは、広く知られている通り、知能的に優れていること、特にビジネス分野における知見・理解を持つことを意味し、EQは他者及び自分の感情を理解し、共感する能力を指します。DQは聞きなれない用語かと思いますが、Billは「DQ means that a leader has the genuine desire to do the right thing for employees and colleagues」と定義しています。不確実性の高い環境で、不安を感じるチームメイトをリーダーが導く上で、リーダーは自分たちのために最善を尽くすとチームメイトが信じられることは最も重要な要素であり、チームメイトはそう信じられるからこそ、自分のベストを発揮することができるとBillは説きます。この考えは近年のDiversity Inclusionにも通じるものであり、チームの誰もがチームに所属していると感じられることで、他者との違いを恐れずに共通のゴールのために自分のベストを尽くすことができると考えられています。

Fuquaのapplication processにおいても、この3つの要素が重要な判断材料であると、Billは公言しています。例えば有名な25 Random Thingsという自分自身の様々な側面を25個(!)も書くエッセイにおいては、自分がどのような人物なのかあぶりだされ、また、インタビュープロセスにおいても、decencyが一つの評価要素と言われています。IQ・EQ・DQについてのBill Bouldingの詳細のコメントについては、次の記事にまとめられています。https://www.dukece.com/insights/why-decency-in-leadership-is-a-competitive-advantage/

Team Fuqua – The Paired Principles

Fuquaのカルチャー・価値観を表す言葉としてTeam Fuquaがあります。この言葉が意味するところは、単なるチームワークの重視ではなく、より根本的なphilosophyを共有することにあり、具体的には、以下6つのprinciplesに含まれる価値観を共有することと言えます。ボールド文字の箇所含め、オフィシャルの文章が内容を最もよく表していると考えれますので、原文のまま掲載します。

ここに掲げてあるprinciplesの中には抽象的に感じられるものも含まれますが、Fuquaでは毎年2回、上記各principleを最も体現した人物が表彰され、学校で最も人通りの多い廊下にその人のエピソードとともに掲げられますが、そのように各学生はこれらの考えを日々実践しており、Fuqua生のチームワーク力に対する評価は非常に高いものがあります。

Fuquaでは学校・教授から提供される学びと同等かそれ以上に、同級生・友人からの学びが重視されています。まず、原則すべての授業において、成績の20-30%程度はチームワークの成果が占めます。入学後6か月程度続く必修科目においては、5-6人のConsequential Leadership (C-Lead) というチームですべてのチーム課題に挑みますが、チームワークを促進するために、夏季期間中にはアスレチックに行き、コミュニケーションや互いを信頼することの重要性を学び、更には、チーム内の理念・ルールをまとめたCharterの作成も行います。このように、授業の中でチームワークを学び、実践する機会が豊富にあります。

加えて、Fuquaでは学生が主体となって様々なイベントが企画・運営されており、学生夫々が自ら進んでFuquaのコミュニティを良くしようとする価値観が共有されています。例えば、新入生が入学直後にFuquaでの過ごし方を学んだりクラスメイトとの交流を図る3-4日間のOrientationは、2年生で構成されるOrientation teamによって企画・運営されます。また、2年生の夏季にはMarketplace of Ideasという、Fuquaを良くするためのアイディアを全ての学生が出し合い、投票にて幾つかに絞り込まれ、そしてそのアイディアは実行に移されます。このように、Fuquaにいると日々様々なイベント・活動が行われていますが、その殆どが学生によって主体的に作られていることに驚かされます。

著名な卒業生

Fuquaの卒業生は2020年現在で22,000人程おり、各業界のリーダーとして活躍しています。例えば、AppleのCEOであるTim Cook氏、ビル&メリンダ・ゲイツ財団の共同会長であるMelinda Gates氏、VolkswagenのCEOを務めたJessica Carter氏、Delta Air LinesのCFOを務めたHank Halter氏と、枚挙に暇がありません。日本国内においても、エーザイの代表執行役副社長を務めた本多英司さん、テルモの代表取締役社長である佐藤慎次郎さん、ノバルティスファーマの代表取締役社長を務めた網場一成さん、高橋カーテンウォール工業の社長である高橋武治さん、白馬観光開発の代表取締役である佐藤寛さんをはじめ、各業界にリーダーを輩出しています。

キャンパスライフ

Fuquaの建物はDukeのWest Campusに位置しますが、Law SchoolやSanford Public Policy Schoolと隣接し、また、有名なゴシック様式のDuke Chapelのあるキャンパスの中心地も徒歩5分くらいです。Fuquaのキャンパス内には広大な図書館、数多くのチームルーム(4-5人で打ち合わせできる部屋)、カフェテリア、更衣室・シャワーも備え付けられ、基本的に必要なものは全て整っています。しかしDuke Chapelの周辺には10以上のレストランが入る建物やPanda Expressといったファストフードが夜遅くまで空いているため、特に試験前等図書館に残って勉強する際には、Duke Chapelまで友人と足をのばして晩御飯を食べることが頻繁にあります。

多くの学生は9th streetというDurhamのdowntownに近い場所のアパートに住んでいます。9tth streetは大規模スーパーマーケットが隣接し、また、レストランも周辺に多くあり、非常に住み午後地の良いエリアです。9th streetからは車で5分少しであり、友人と乗り合って通学する人も多く、必ずしも車が必須ではありません。9th streetでは連夜学生達がアパートの共有エリアで勉強をしたり、ホームパーティが行われていたりと、まさにtight-knitなコミュニティが築かれています。

周辺環境

日本人の多くにとって馴染みの薄いNorth Carolina州のDurhamにDukeはキャンパスを構えます。このエリアはDuke・University of North Carolina・North Carolina at Chapel Hill、State Universityの3つの研究機関が囲むResearch Triangleと言われ、全米で4番目にPhD所有者が多く、2018年にForbes誌は全米で4番目に最も教育水準の高い都市として評価しています。また、Southern Living誌からは南部で最も食の豊かな街と紹介されるように、代表的な南部のBBQ料理をはじめ、アメリカならではの分厚いステーキや、中国・韓国料理や寿司・ラーメン店も東京のお店に引けを取らないクオリティのものもあります。友人と情報交換しながら自分のお気に入りのお店を探すこともこのエリアで暮らす醍醐味です。

気候は東京と似て総じて穏やかです。春から秋にかけては、アパートのプールサイドや公園でバーベキューグリルを囲み、友人・家族と団らんする人々を頻繁に見かけます。夏は35度程度まで気温が上がりますが、冬も雪は殆ど降らず氷点下になることも多くはありません。ハリケーンの影響を受けることも稀です。Durham自体は海に面していませんが、車で2-3時間で東海岸のビーチエリアに行くこともでき、South Carolina州のMyrtle Beach というリゾート地には大勢のFuqua生が夏学期の終わりに向かいます。他方、車で2-3時間西に向かうと、アパラチア山脈の広大な自然が広がり、Ashevilleという芸術が盛んな美しい街やBlue Ridge Parkwayという景色の美しいドライブウェイは特に秋の紅葉の季節に多くの観光客で賑わいます。

また、この地域は米国の歴史が始まったエリアでもあり、隣接するVirginia州には英国入植時の街並みを保存するWilliamsburgや、入植当初の史跡を展示するYorktownがあります。South Carolina州にも、独立戦争・南北戦争の中心となったCharlestonがあり、ガイドによるツアーに参加すれば街を見学しながら米国の歴史を学ぶことができます。勿論ニューヨークや西海岸は先進的な現代の米国を見ることができますが、このエリアでは米国の発展の歴史を肌で感じ、理解することができます。