Energy

EnergyプログラムのOverview

DukeにおけるEnergyプログラムは、1938年のThe School of Forestry and Environmental Studies 設立 (今のNicholas School of the Environment)に遡ります。Nicholasに加え、Pratts Engineering SchoolやSanford School of the Public Policy, Law SchoolにおいてもEnergy関連の授業が提供されており、Energy InitiativeというDuke全学の機関が中心となってUndergraduate・Graduate Schoolの間をつなぎ、大学全体のEnergy分野における取り組みを活発にさせています。

FuquaにおけるEnergyプログラムの歴史はいまだ10年程と長くありませんが、長くよりOil & Gas業界との結びつきの強いTexasのスクールと並ぶEnergy分野のTop 10ビジネススクールに数えられています。2008年に初めてEnergyに関するコースがFuquaに追加された後、2010年にThe Center for Energy, Development, and the Global Environment (EDGE)が立ち上がり、年々活動が拡充されています。伝統的にMBA生のEnergy業界における就職先としてはOil & Gasが中心であった中、Sustainabilityへの気運の高まりをうまくとらえ、Duke全学におけるNicholas School of Environmentを中心としたSustainabilityへの強みも活かし、Energy × SustainabilityというEnergy業界における今のメインストリームを捉えた特徴的なプログラムが作られています。以下、具体的な内容をご紹介します。

 

Energy専攻の学生のバックグラウンド

Energy専攻の学生の内、印象としては3割程度はNicholas School of EnvironmentのMEM (Master of Environmental Management) とのDual Degreeを取得する人がいます。学生のバックグラウンドは非常に多種多様であり、元々Energy業界を経験していた人は勿論、Social ImpactやSustainabilityへの志しから、全く異なる業界からキャリアチェンジを目指している人も少なくありません。(例えばメディア業界やスポーツ業界等、まさに多種多様です。)カリキュラムはハイレベルな視点からのSustainabilityの議論から、実務的なプロジェクトファイナンスの評価まで、バックグラウンドに関わらず学びの多い授業が提供されています。

 

Energyのカリキュラム

Concentration

FuquaではEnergy & EnvironmentとEnergy Financeという二つのConcentrationを取得可能です。ConcentrationはElectiveにおける定められた科目の中から必要単位を取得した場合に付与されるものです。例えば、Energy Financeにおいては、①Corporate Finance, Investment, 又はDerivativesより2科目、②Energy, Markets and InnovationとEDGE Seminar又はFCCP (Energy専攻)、③2科目のAdvanced Finance Class (Project Finance, International Finance等)の履修が要件となっています。

 

Elective

FuquaにおけるEnergyに特化した授業の例は以下の通りです。尚、下記以外にも他の大学院の提供する授業を履修することも可能です。例えば、太陽光発電事業の土地選定から技術スペックの決定・建設・運営まで全てを学ぶことができるNicholas SchoolのIntro to Solar Project DevelopmentやEnergy Managementを数値から理解できるModeling for Energy Systemsは人気の授業です。

1) EDGE Seminar:EDGEが業界のリーダーを招き、Energy・Sustainabilityの様々なトピックを議論する授業です。例えば過去、Apple, Breakthrough Energy Ventures, Generate Capital, Tesla, Bloomberg New Energy Finance, ABBといった名だたる企業が参加しています。

2) FCCP (Energy Practicum):Fuquaの名物授業の一つであるFuqua Client Consulting Practicumという実企業に対してコンサルティングを提供する授業であり、エネルギー業界の会社向けプロジェクトが幾つもあります。例えば過去では、National Gridという北東部の大手Utilityや、General Motors(EV事業)、Glenfarne Groupというエネルギー事業への投資会社等が参加しています。

3) Energy, Markets, and Innovation:エネルギーの各サプライチェーン(上流・中流・下流)におけるビジネスモデルと、技術革新が与えた、又は与えている影響を学ぶ授業です。

4) Project Finance:プロファイの仕組み・特徴とその評価手法を学ぶ授業です。

5) Sustainability Business Strategy:Sustainabilityに関わるリスク・機会の評価とそれを踏まえた戦略の立案について学ぶ授業です。

 

Extracurricular

Duke/FuquaでのEnergy関係の最大のイベントとして毎年11月に開かれるEnergy Weekがあります。これは各業界リーダーを招いたEnergy Conference、企業との大規模networkingイベントであるSpark Career Event、Energy in Emerging Market Case Competitionといった様々なイベントが毎日行われるものです。

Fuqua Energy Clubとしては、毎年秋休みに行われるWeek In City(企業訪問)、就活の様々なアドバイスを提供するEnergy Workshops、その他様々な企業を招いたVirtual Coffee Chat等を企画しています。

上記以外にも、EDGEが中心メンバーの一つであるClimate CAPという全米のMBA各校が協賛する、Energyの業界リーダーを招き、脱炭素・クリーンエネルギーという潮流がビジネスに与える影響を議論するイベントも開かれています(EDGEから参加にあたり金銭的支援を受けることが可能です)。

 

(関連ブログ)

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