Class of 2021 – Case 4

プロフィール

留学形態:社費
勤務先:輸送機器メーカー
職歴:12年
大学名:国際基督教大学
大学時代選考:教養学部社会科学科
性別:女性
出願時年齢:35歳
GPA(日本):3.32 GPA(米国大学留学時):3.46
TOEFL:106 (R:28 L:29 S:24 W:25)
GMAT:690 (V:36 M:49 AW:5.0 IR:6)
海外経験:学部生時代の米国交換留学(1年)、海外赴任(3年半)、海外旅行(40カ国以上)

業務内容

入社以来、輸送機器メーカーにて補修部品のSCM業務を経験。2012年よりインドの海外子会社に3年半駐在。新倉庫立ち上げ業務や、現地SCM改善業務に従事。帰国後、18カ国の海外子会社と、全世界補修部品在庫最適化のための新グローバルシステムの立ち上げを担当。2017年の7月に社費派遣に応募し、11月に合格。

Why MBA?

  • 学生時代のバックパッカー経験や、アフリカでのボランティア経験を経て、ビジネスを通して新興国、特にBOP市場に貢献したいと思ってきました。インド駐在時に、自部署の業務は改善出来たものの、会社として長年赤字から脱却できない現実と、収益改善の難しさを目の当たりにし、補修部品の業務を超えて、BOP市場で社会性と収益性を両立させたビジネスを確立出来る総合的な力を身に付けたいと思うようになりました。
  • 28歳でインドに駐在し、12名の現地スタッフをマネージする立場になりました。赴任前までは、OJTで先輩に育ててもらった経験しかありませんでした。インドではスタッフの離職率が高い中で、どのようにリードすればメンバーのモチベーションを上げ、チームとして高いパフォーマンスを出せるのか悩み、人をマネージする難しさを痛感しました。MBA留学を通じて、多国籍なメンバーを導けるリーダーシップ力を向上したいと思いました。

Why Fuqua?

私は、自分のキャリアゴール達成のために、General Managementに強く基礎をしっかり学べること、そしてSocial Impact、特に新興国関連に強いプログラムを持っていること、グローバルリーダーシップ力を身につけられる環境の3つをメインの軸として選びました。Fuquaはその3点全てに優れていると思いました。特に下記2つの点が特徴的です。

  • CASEが提供している機会
    Fuquaの中に、CASE(Center for the Advancement of Social Entrepreneurship)というビジネスの力で社会課題を解決するための研究所があります。扱っているテーマは多岐に渡り、貧困、環境、インパクト投資などです。CASEには、6名の常駐スタッフがいて、最新事例の研究、実践的な授業の提供(アフリカでの医療スタートアップコンサル等)、Social Impactに興味がある学生の就活支援などを行なっています。CASEが提供している機会を活かして、自分のゴールであるBOP市場で社会性と収益性を両立させたビジネスを確立するための、実践的な学びが得られると思いました。
  • チームの力を最大限にするためのリーダーの育成
    Fuquaは、Team Fuquaというキーワードのもとに、他人の成功を自分の成功と思える、そして、個人の成果ではなくチーム全体の成果を最大限に出来るリーダーの育成を目指しています。チームワークを重視している学校は他にもありますが、学校説明会に参加した際、卒業生の方全員が、素晴らしいクラスメートに出会ったことで自分が如何に変われたか、成長出来たかを強調しているのがすごく印象的でした。留学生向けのプレコース、International Booth Campが終わりましたが、その中でも、お互いに対してたくさんのFeedbackを行いました。相手の事を真剣に考えるからこそ出てくる建設的なFeedback(時には耳が痛い事も言われます)を受け、これがTeam Fuquaなのだと実感しました。

合格後最終的な決め手となったのは、日本人留学生の少なさです。受験時、各学年400名以上いる中、日本人数は2年生が3名、1年生が1名でした。進学校の決定で悩んでいる時にイチロー選手の引退会見を聞き、今まで海外経験が多い割には、マイノリティーとして生活する苦しさを経験していない事に気付きました。多様な価値観やマイノリティーの人の気持ちを理解できる事は、将来多国籍チームを率いる際に重要だと思い、日本人が少ない環境で揉まれることが今の自分には必要だと思いました。

受験プロセス

2017年7月:社費選考出願
2017年9月:TOEFL初受験 (98点) 会社の社費選考の過程で受験。
100点はすぐ突破出来ると勘違いをする。
2017年11月:社費選考合格
2018年5月:TOEFL9回目 (106点) 9回目にしてようやく100点突破。
GW休暇中に欧州4校キャンパスビジット。
2018年8月:GMAT 初受験 (610点)
2018年9月:エッセイカウンセリング開始
2018年11月:GMAT3回目受験するも500点台でスコアキャンセル。A校出願
2018年12月:GMAT4回目 (670点)、GMAT5回目 (690点)
A校面接@Skype、A校より合格通知
2019年1月: 6校出願、インタビュートレーニング開始、
B校面接@東京
2019年2月:Fuqua面接@東京
2019年3月:C校面接@キャンパス、Fuqua&B&C校より合格通知
2019年4月:Visit出来ていなかったFuqua訪問、Fuquaに進学決定

受験対策

TOEFL

初回スコア98点 (R 28, L 26, S 22, W 22)

提出スコア106点 (R:28 L:29 S:24 W:25)
計10回受験しました。セクション毎の対策は以下の通りです。

単語:mikanというアプリでTOEFLテスト英単語3800を追加で購入し、レベル3まで繰り返し暗記。
Reading:OGで勉強しました。
Listening:OGで勉強しました。
Speaking:スコアが安定しないため、1ヶ月間東京のE校に通いました。 その後は、学んだ内容をOGの問題を使って練習しました。
Writing:米国の方がやっている、オンラインの添削サービスを利用しました。1回10ドル程ですが、的確なアドバイスをもらうことができ、良かったです。6回添削サービスを利用し、22点から最高スコア27点に。その他: Scientific Americanというpod castも総合力を上げるのに役立ちました。まずは、一度聞いて内容を書き止め、口頭で内容のサマリーを言ってみた後、transcriptを見て中身を正しく理解、知らない単語は調べるというプロセスで使いました。Listening, Speaking, Reading,単語力アップに総合的に効くと思います。

TOEFLは、奇跡が起きないとても良くできたテストだと思います。何回受けても98,99点が続いた時は苦しかったですが、地道に英語の総合力を上げるしかないと思いました。90点後半が続いた時は、今回こそは100点を越えたいという思いが強くなり、本番で緊張してしまいました。リラックスして挑めた時にようやく100点を越えたので、勉強を頑張る事だけではなく、本番は体調を万全に自分を信じてリラックスする事が必要だと思いました。

GMAT

初回スコア 610 (V:26 M:48 AW:4.5 IR:4)

提出スコア690 (V:36 M:49 AW:5.0 IR:6)

計5回受験しました。セクション毎の対策は以下の通りです。

 

Verbal:H塾のオンラインとOGで勉強をしました。なかなかスコアが上がらず、2018年10月よりA塾に通い始めました。そこで初めて、各問題で何が問われているのか体系的に理解できました。順番としては、最初にA塾に行って基礎を理解してから、H塾やOGで応用を勉強すればもっと短時間でスコアメイク出来たのでは、と今となっては思います。
Math:マスアカとOGを使用しました。数学はそこまで苦手ではないのですが、勉強してもあまりスコアは上がらず、最初から最後まで、48,49点を前後していました。
AW:ネットにあったテンプレートを少し暗記しました。また、VerbalのCRのアサンプションの種類が理解出来てからは、簡単に回答が書けるようになりました。
IR:OGを1回ほど解いたくらいで特に対策していません。

GMAT受験時に、無料のスコアレポートを送ると、送った学校に、他のレポート送付学校名が通知される事を知りませんでした。他の受験校は、戦略的に回答する場合もあると思うので、知られたくない場合は受験後にお金を払って個別にスコアレポートを送った方が良いと思います。また、GMATは人によって自分に合う勉強の仕方が異なるので、一人の高得点者の方のアドバイスを鵜呑みにせず、色々な方からアドバイスを得て、早い段階で自分に合った勉強法や塾を見つけることが大切だと思います(結局、何が自分に合うかは最後の方にならないと分からない点が難しいのですが。。。)

エッセイ

GMATの点数がなかなか上がらない中地方在住だったため、情報集めに苦労しましたが、出願校の説明会には必ず参加し、またSKYPEで各校3名以上の方からお話を聞くように心掛けました。特に大切なのは、自分と同じ分野に興味がある卒業生の方に繋いで頂き、お話を伺う事です。エッセイの厚みが増すだけではなく、出願校に絞った内容ではなく包括的なアドバイスが頂けます。例えば、社内でSocial Impact関連の新規ビジネスを起こしたいのであれば、Entrepreneurshipの授業だけでなく、組織行動やNegotiationを学んでどう社内の体制を変えるかを学ぶ事も大切など。先輩方からアドバイスを頂く度に、Why MBAやWhy schoolも深まっていき、私にとってエッセイはMBA受験の中で一番楽しいプロセスでした。特に次の3点をきちんと書ければインタビュー招待の確率が上がると思います。①自分のキャリアゴールは何か(Why MBA)②何故その学校で学ぶ事がそのキャリアゴールの実現につながるのか(Why school)③実際に○○さんにお話を聞いて自分の選択(Why school)が正しい事を確信した。

推薦状

インド駐在時代の上司と現在の上司にお願いしました。

インタビュー

最初のインタビューを受けたA校は、GMAT、エッセイを続けている中での、早いタイミングでのインタビューだったので、準備不足で挑んでしまい、想定していなかった質問になると詰まってしまいました。初めてのインタビューは上手に出来ませんでしたが、何とか合格を頂く事が出来ました。

2019年1月よりカウンセラーによる週2時間の個人レッスンを開始。過去の経験に関する質問(リーダーシップ、強み、弱み、成功体験など)については、STAR方式でポイントをまとめました。覚えている内容を答えるとすぐにカウンセラーに指摘されるため、丸暗記ではなく、ポイントを覚えて答える訓練をしました。また、学校毎の対策として、Why School、取りたい授業、参加したい課外活動、自分の貢献、アラムナイの誰と会って何を学んだか、をまとめました。Accomplishmentsについては、基本のベースは同じものを使いつつ、学校の特徴によって少しアレンジを加えました。Fuquaのインタビューの際は、チームワークや他者への思いやりを強調すると共に、面接官の方がコンサルの方だったため、出来るだけロジカルに答えるように心掛けました。

自然に話す練習のために、インタビューの直前1ヶ月は、週に3~4回ほど、フィリピン人の先生と30分のSKYPE英会話で練習をしました。フィリピン人の先生は、内容に対しての指摘はしないですが、言い回しのアドバイスをもらえ、また内容が伝わるかの確認が出来ました。また、毎回褒めてくれるので自信がつきました。カウンセラーに厳しい指摘をして頂く→指摘された内容を反映し自分の想定回答を修正→フィリピン人の先生と練習し、褒めてもらう→自信を持って本番に挑む、という流れが自分にとっては良かったです。

インタビューで一番難しいのは、次にどの質問が来るのか分からないため、各質問でどこまで答えるかの調整でした。後ほど追加で聞いてくれるのが分かっていたら、簡潔に答えるのですが、追加質問がない可能性もあるので、補足で質問されている事以上に答えてしまう事もありました。本番を重ねる毎に、相手の表情をみてどこまで言うかの調整が上手く出来るようになり、Fuquaの面接の際は、面接官の方が話し易い雰囲気を作って下さった事もあり自然体で答える事が出来ました。

最後に

受験の過程で本当に沢山の方のお世話になりました。皆様忙しい中、突然のお願いにも関わらず時間を下さり、おかげで志望校に合格する事が出来ました。これからは受験する方々をサポートする事で感謝の気持ちを返していきたいと思います。日本人サイトに些細な事でも気兼ねなくコンタクト頂けますと幸いです。

以上