Class of 2017 – Case1

留学形態:私費
勤務先:自動車メーカー
大学時代専攻:工学部機械(学部、大学院)
職歴:9年
職種:技術者(研究・商品開発)
海外経験:なし

Why MBA?

1.    米国留学
世界中から優秀な人材が集まる米国の名門校で勉強したい,と学生時代から考えており,博士課程の留学を検討していたため,社会人になってからもコツコツ英語の勉強を進めていました.しかし,留学準備に時間がかかり月日が流れていく中,会社での役割が変化し,研究者としてではなく,マネージャーとしてのキャリアを追求していきたい,という気持ちが強くなりました.卒業後のキャリアを考え,最終的にMBAを選択することになりました.

2.    企業経営
大企業で働くことで世の中に与えるインパクトは大きくなるものの,個人の役割が細分化されてしまい,全社的な視点で物事を考える機会が少ない,という問題を意識していました.30代で企業経営に関わり,マネジメントを学ぶひとつの方法として,MBAを選択しました.

3.    異業種交流
これまで技術者として9年間,ひとつの商品の機能をいかに向上させられるか追求してきました.その経験の中で,異なる業界の商品・サービスが融合したときに起こる革新に魅せられ,多様な専門性を持った人たちと一緒に学びたいと考えるようになりました.社会人として数年間の経験を得た学生が世界中の様々な産業から集まるMBAを選択しました.

Why Fuqua?

1.    トップスクール
留学の主目的が人との交流であるため,世界のトップ層を引き付けるだけの魅力を持った学校に絞って出願しました.Fuquaは設立1969年であり,トップ校の中では非常に歴史の浅いビジネススクールですが,昨年Businessweek誌でNo.1の評価を得ており,年々,企業などからの対外的評価を上げています.現在,全米で最もホットで若く勢いのある学校です.

2.    フィット
在校生のバックグラウンド・卒業生の就職先を見ると,学校によって求める人材が異なることが明確に分かります.FuquaはGeneral Managementに強く,事業会社出身で卒業後コンサルティングファームに就職する方,起業される方が多い傾向にあります(米国ではアップルへの就職に強いと言われている).私自身のバックグラウンドと,進みたい方向性を考えたときに,Fuquaの求める人物像と,私の求める環境が一致していると考えました.

3.    チームワーク
Team Fuquaを合言葉に,全員が共同体を意識して学生生活を過ごします.中でもFuqua Japanの団結力は尋常ではなく,在校生・卒業生ともに強固なネットワークで繋がっています.日本人在校生・卒業生は各学年少人数ですが,活発で魅力的な方が多く,家族も含めて素晴らしい雰囲気の中,学生生活を送られています.また,Fuquaには留学生に寛容で理解のあるアメリカ人が多いように思います.卒業後,Team Fuquaで培われるアメリカ仕込みの異業種多国籍チームワークが,自分の職業人としてのレベルを一段上へと引き上げてくれると考えました.

 

受験プロセス

2012年11月にGMAT 700点を獲得し,2013年4月にTOEFL 104点を獲得した時点でClass of 2016の受験は可能と考えていましたが,前職でのプロジェクトが非常に忙しくなってしまったため,出願を1年見送っています.1年後に気を取り直してMBA受験を再開し,最終的にClass of 2017での入学となりました.Fuquaは1stでwait list となりましたが,2nd繰り上がりインタビューの末,2015年3月に合格をいただくことができました.

TOEFL 106 (R:29, L:28, S:22, W:27)

GMAT 700 (V:32, Q:51, AWA:5.5, IR:5.0)

多くの純ドメの方々と同様に苦労したと思います.私の受験エネルギーの大部分をつぎ込んだパートになります.上記点数を獲得するまで,それほど時間はかからなかったように思いますが,そこから長い長い停滞期間に入りました.努力しても向上が見えず,勉強方法が本当にこれでよいのかと自問自答する日々が続きました.睡眠時間と勉強時間のトレードオフラインをいかにして破るかを悶々と考え,ぎりぎりまで体を追い詰める生活をしていましたが,最終的なスコアアップには繋がりませんでした.しかし,これらの努力が自分自身の勉強スタイルを見つめ直す良い機会となり,米国での生活をスタートする自信を得られたと思っています.

エッセイ
“Why Fuqua”
Fuquaへの出願を考えていたとき,思い切って在校生にメールを送り,話をしていただきたいとお願いしました.見ず知らずの私の突然の願いを受け入れ,快く引き受けてくれた在校生の対応に感動し,この学校に入りたいと思うようになりました.エッセイには前述のWhy Fuquaの内容をそのままストレートに書いています.在校生とお話をさせていただき,自分の求める環境と,Fuquaの求める人物像は合致していると心から感じていたため,自信を持ってエッセイを提出することができました.

“25 Random thing”
あまり深く考えず,自分という人間が明確になるよう学業・スポーツ・職業・出身地・趣味・家族・友人などから話題を選択し,楽しくエッセイを書き上げました.入学後,自己紹介代わりにチームメイトと25 Random thingsを交換しようとなり,世界中からやってきた留学生たちとお互いの理解を深めるのに大いに役立ちました.そんなふうに,楽しく書き上げても良いのかもしれません.個人的に大好きなエッセイ課題です!

インタビュー
エッセイ提出後,2月に東京でのインタビューセッションに招待されました.自分の思っていること明確に伝えられるよう,十分な準備をして当日を迎えました.日本人卒業生との1対1の面接でしたが,とても和やかな雰囲気で,こちらの考えていることをしっかりと聞いていただけるような内容でした.また,同時に,インタビューセッションでは多くの卒業生にお会いすることができました.様々な業界で活躍されている優秀な方々ですが,お互いに非常に仲が良く,全員がFuquaコミュニティをとても大切にしていることが伝わってきました.自分も同じように2年間をFuquaで過ごし,卒業後も仲間を大切にし,Team Fuquaの一員になりたいと心から思ったことを覚えています.
 

最後に

家族や友人に支えられ,様々な不安を乗り越えて無事に受験を終えることができました.現在,ダーラムへの引越しを完了し,Global Institute というPre-MBAコースの期間中にこの原稿を書いています.世界中の様々な学生と一緒に学べることは,本当に貴重で何にも代え難く,その幸せを実感しながら一日一日を深く生きています.これから受験される方,Duke大学のキャンパスでお会いできることを楽しみにしています.

以上